山下 裕子(やました ゆうこ)

 

認定心理士。57歳。和歌山県田辺市在住。
現在は、各国の”Mitakara Openers”と交遊しながら、
医療関係者たちと共に国内外を旅して、
みたからの普及活動を行なっている。

 


「カウンセリングをしていたら人を助けている

ことになるのか? 様々な症状を生み出す社会

問題を、自分は根本から解決できているのか?

様ざまな療法を学んできた自分たちには、も

っと別の役割があるのではないか?」
               
心理カウンセラーとして20年ほど活動してき

た私が『みくさのみたから』と出会ったのはち

ょうど、そんな悩みを抱えて、休業していたこ

ろだった。

  
      
知人から聞いた〈みくさのみたから〉について

の話が気になってすぐネットで調べた。そして

最後の伝承者、飯田茂実氏に連絡を取り、自宅

から車で半日かかる徳島の集いに参加した。寒

い季節にもかかわらず、若くて元気そうな方か

ら、車いすに乗った方まで多様な面々がたくさ

ん集まっていた。本州からも、九州からも、西

洋医の方が参加していた。
       
 

ヨガ、操体法、整体、呼吸法、瞑想法、心理療

法など、それまでいろんなことを学び、指導し

ていただけに〈みくさのみたから〉は衝撃的だ
った。

              
               
信州伊那で受け継がれてきた昔ながらの生活習

慣。生命のあらゆる能力を同時に育てていく、

実用的で、合理的で、総合的な、毎日の実践方
法。

               

人類の文化のあらゆる有効成分が、この無形文

化財のなかに凝縮されている。身体を調整する

体操やダンスも、心をケアするメンタル・トレ

ーニングも、特定の目的で行う瞑想も写経も呼

吸法も、何もかもがこの中には凝縮されてい
る。

そう、あれこれつまみ食いして、あれこれやら

なくても、これひとつで足りてしまう!

               

この生活習慣を、まずは習慣として身につけら

れるよう、お互いに遊びとして楽しく続けてい

けるように、全国各地で地元ごとに、無料のお

さらい会がひらかれていた。このおさらい会、

お楽しみ会は、世界中で「たまちの湯」と呼ば
れている。

               

みたからの集いを2日続きで初めて体験したあ

と、私は「地元で、たまちの湯を沸かしたい」

と飯田氏に伝えた。求めていた方向はどうや

ら、ここにあると直感した。

               

みたからをひらいている人の動きを見て、懐か

しい気持ちになって安心する人もいる。やっぱ

りこれでいいんだと感じて、ほっとする人もい

る。赤ちゃんなんかは親がみたからをひらく

と、傍でにこにこして居心地がよさそうにして

いる。ダンサーさんや現代のダンスを見慣れて

いる人なんかは、すごいダンスだと感動したり
もする。

               

自分のしたいことを抑圧してきた人は、びっく

りしたり、衝撃を受けたりするらしい。とりわ

け、したくないことばかり頑張って続けてきた

ような方は、戸惑ったり、あやしんだり、稀に

はその場から逃げ出したくなったりするらし
い。

               

私の場合は、この動きを初めてみて、身体に障

害のある方の動きを想い出した。心身の緊張

を、無意識に緩める動きだ。生命の欲求を抑え

つけてじっと我慢しているのとは正反対。生命

を心地よく調整するために、生命自身が与えて

くれた動き。本能的な動き、自発的な動きと

は、まさにこれなのかとも想った。
      

     
この動きは誰ひとりとして同じではない。ひと

りひとり、みんな違っている。確信をもって、

違った動きをしている。それぞれが、自らにと

って、心地よい動きをしているだけなので。心

地いいという実感は、圧倒的な確信だ。誰がな

んと言おうと、本当に心地いい動きをしている
んだから。

               

実際に試してみるとわかる。私の場合も、本当

に心地よくて、普通に受け入れられ、すぐ癖に

なってしまった。

          

みたからをひらけばひらくほど、自分たちの生

命の奥深くに、素晴らしい宝物が眠っていたこ

とに気づく。そしてこれまでの知識や想像をは

るかに超えて、もっともっと素晴らしい能力

が、人の生命のなかに眠っていることを、徐々

に体感できてくる。せっかく人間として生まれ

てきたのに、日ごとみたからを閉ざして暮らし

ているなんて、本当にもったいないと思う。

         
               
みたからをひらいた人は、たちまち様々な効果

を体感する。

長年続いて来た、胸椎の痛み、腰痛、頭痛など

は、その日のうちに、その場で消えてしまうこ

とが多い。抱えていた悩みや苦しみも、その日

のうちに、その場ですっきり、あっけなく消え

てしまったりする。

 
          
私の場合は、みたからをひらきはじめてたった

一週間で、数年苦しんでいたリウマチの痛みが

消えた。長い間抱えていた、肩こりも腰の痛み

もなくなって、身体は存在を感じないほど軽や

かになっていた。
     
 

ひらき続けていると、余計なもの・余分なもの

が、どんどん排出されていく。日に日に身軽に

なって、心もわくわくしてくる。こころにゆと

りが出て来て、世の中に、周りの人たちに、離

れて暮らす家族に、こころが向かうようにな

る。目が覚めたらまず、みたからをひらくの

が、毎朝の癖、毎朝の習慣になった。
       
 
   
みたからを日毎ひらいている〈Mitakra

Opener〉同士で、起きてきた変化についてわ

かちあうのも面白い。それぞれの多様な変化を

知ることで、お互いに良い刺激となる。

私の場合はまず、体調の変化、身体感覚の変化

を実感した。我知らず、からだに負荷をかけて

暮らしていたようだ。人によってはまず、心理

状態の変化、気持ちの変化を実感する人もい
る。

 
                             
味覚や聴覚など感覚の変化、物事の見え方や気

分の変化、家族関係の変化、いずれも話を聞い

てみると、心地よい方、楽な方へと、少しず

つ、ときにはドラマティックに、変化してい
く。
   
 
     
カウンセリングをしてきた私にとって、みくさ

のみたからはクライエントさんにもイチオシで

紹介できる宝物になった。
 
   
         
うつ病を発症している方の多くは、首から肩、

背中にかけての凝りしこりがひどかった。例外

なく、骨盤のまわりにも緊張が溜まっていた。

そこで私はクライエントさんの体をほぐしなが

らカウンセリングをしていた。

 
                                            
相手がみたからをひらいてくれたら、そんなこ

とをする必要はなかったのだ。みたからをひら

くと、身体の余計な凝りしこりがほぐれて、心

も晴れやかになっていく。しかも素早く効き目

が現れる。例外は、ほぼ、ない。

               

わざわざカウンセラーが出て来て、西洋的な文

脈でカウンセリングをする必要なんて全くな

い。みたからの効き目を知るほどに、どんなカ

ウンセラーさんでも、この根本的なところに、

開眼してもらえるのではないかと思う。十年あ

まり続いた重度のうつ病が、みたからひらいて

半日で消えてしまって、それっきり完治してし

まった方もいるのだ。

     
       
自分の現段階での「みたから経験」をもとに、

みたからのひらき方をお伝する。まず、クライ

エントさんに、これまで抑えつけてきた生きが

い(モチベーション)と見晴らし(ヴィジョ

ン)をはっきりさせてもらって、みたからをひ

らけるようにする。私のカウンセラーとしての

役割は、近頃こんな風に変わってきている。

 
                             
今年の春から、みたからをひらいている医療関

係者と、あちこちを旅しながら地元の方たちの

元気づくりをサポートするプロジェクトを立ち

上げた。メンバーは医師、看護師、鍼灸師、理

学療法士、心理士、整体師など様々な専門家

で、お互いの得意分野を生かしつつ、意見を出

し合いながら、いのちを最大限に発揮していけ

るよう取り組んでいる。

 
                             
参加者の方々からは「ここから新たな一歩を踏

み出せる!」と好評である。メンバー自身にと

っても新たな気づきに溢れていてワクワクす
る。

       
       
みたからをひらくだけで、身体のコリしこり、

緊張がほぐれる。あらゆる病みが晴れやかなほ

うへ向かっていく。人との関係性がしなやかに

なって、相手に対する本音もはっきり言えるよ

うになる。無理してやっていたいろんなことに

気づき、命を損なうようなことは自然と止めら

れるようになる。

               

心底やりたかったことが、天職がはっきりして

くる。モチベーションとヴィジョンがはっきり

してきて、自分なりの意見を世の中に発信でき

るようになる。わずかひとつの生活習慣で、か

ぎりなくいろんな効果を得ることができる。

 
                             
みたからを世界各地でひらいてきた人たちと実

際に海外で出会い、共に過ごすなかで、みくさ

のみたからは、まさにこういう宝だということ

が、私にも経験的にわかってきた。みたからを

日ごとひらいている方々はみな口をそろえて、

「みたからに出会えて本当に良かった」と言
う。

               
               
これまで私はカウンセラーとして活動するな

か、数々のカウンセリングを通じて人のヤミに

焦点を当ててきた。そんな手間のかかること

は、もう必要ない。シンプルにみたからをひら

くだけで、はるかに素早く、持続的な効果があ
らわれる。

                                             
世界中のカウンセラーのみなさんに、この懐か

しくて新しい方法を知ってもらえたら、そして

身につけていただけたらと思う。身ずから体験

してもらったら、カウンセリングについての持

論も経験もひっくり返ると思う。もしもその効

果を自分なりに説明できるのなら、ぜひともク

ライエントさんに伝えていただきたいと想う。

                
                                              
このお薦め文をいま読んでくださっている方
へ……。

                                                       
すでにみたからのひらき方を知っている方は、

せっかく出会ったのだから、あらためてみたか

らをひらきましょう。

 
                                                           
日ごとひらいている方は、あらためて余すとこ

ろなく、みたからをひらいていきましょう。私

たちがひらける能力はかぎりないって日ごとに

実感できるのだから。

                                                           
みたからのひらき方を知らなかったなら、何は

ともあれ、ひらき方をこころえて、みたからを

ひらいてみましょう。そして自らのいのちで確

かめてみましょう。きっとその効き目に魅了さ

れるでしょう。

                
                             
しばらくひらいているうちに、今度はあなた

が、あなたなりのお薦め文を書きたくなること

でしょう。

                                                          
今を晴れやかに充分に生きるのなら、まず自分

のために……悩み苦しんでいる家族や友がいる

なら、その人たちのために……今日、いまここ

で、みたからをひらいたほうがいい。

                                                           
地球のどこかでヤミにふさぎ込んでいる人々が

いるのなら、まだ出会っていなくてもその人の

ために……次世代の明るい未来に生きる子供た

ちのために……みくさのみたからは、ひろく世

の中に広まっていったほうがいい。

   
        
世の中あらゆる人がみたからをひらいていくこ

とを心より願い、お薦めしている人たちが、

今、世界中に大勢いる。私もまた、主に医療関

係の仲間たちと力を合わせながら、率先してこ

の生活習慣を世のなかに取り戻していこうと思

っています。

   
     
みたからについて、勘違いや偏見があったな

ら、あまりにもったいない。まずは、みたから

について知ってもらえたらと思う。そして試し

にひらいてもらえたらと思う。

 
                             
もちろん今が時期でないと心底感じるような

ら、あえてひらかなくてもいい。命が逆らうよ

うなこと、納得のいかないことはしなくてい
い。

例えあなたが、何かを閉ざしたままでいる、地

 

球最後の一人になったとしても…。