山下 成人(やました  なると)
               
内科医・家庭医。55歳。和歌山県田辺市本宮町在住。
田辺市本宮さくら診療所所長。
元氣レンジャーの一員として、日本・世界をめぐって、
元氣(いのちのちから)をみずからひきだすお手伝いをしている。
               

私は医師として30年間、

疾病の治療・予防および健康づくりの指導を行ってきた。

症状の背景や意味を明らかにできないままに、

症状を抑えるだけの「対症療法」には常に疑問を抱いてきた。
     

                         
この症状の原因は何なのか?

西洋医学的な考えに基づいた現代医学は、

悪い部分にばかり焦点を絞って、

症状の物質的な原因を見つけ出そうとする。

そしてその原因を取り除こうとして、

投薬・切除などの、局所的な治療行為を行う。

しかし実際には、

こうした短絡的な治療パターンがあまり効果を示さない症例も多い。               
         

      
そこで私は、東洋医学を取り入れて多面的なアプローチを行い、

体質やバランスの乱れを総合的に改善する方法を用いてきた。

それでもなお「症状は要らないものとして治療

すべき」という態度は一貫しており、

患者さんたちの症状をなくすために、

日ごと矛盾を感じながらも、

投薬などの対症療法を行うと共に生活指導を行ってきた。               
         

      
そんな中で2年前、

私は「みくさのみたから」と出会うことが出来た。

今、みたからをひらくのが日ごと欠かすことの

出来ない習慣となっている。
               
               
みくさのみたからは、

村落ごとの様々な年中行事や祭りと同じくらい、

ありふれて当たり前だった日ごとの生活習慣。

みたからは何を行うに当たっても、

欠かすことの出来ない根本の習慣でもあった。

『古事記』にも記され、

日本全国の村落で継承されてきた「天の岩戸を

ひらく」という伝統的な年中行事(神楽)が、

みくさのみたからの内容と効果を、

はっきりと象徴してきた。
               
               
信州の諏訪伊那地方で代々継承されてきた「みくさみたから」を、

私は最後の伝承者・飯田茂実氏から伝えられた。
               
               
心身を分けることなく、ひとつに生きる。

お互いにつながりあい、助け合って、

大きな自然の一部として生きる。

村の中での大切な役割を果たしていく、

それぞれの夢を大切に実現していく、

それらのプロセスで、

生命の潜在力をひらいて総合的に生きていく。

……このような伝統を大切にしてきた東洋文明の特徴を、

みたからは色濃くはっきりと残している。

実際に、みたからをひらくと我々は、

容易に、かつ心地よく、

こうした伝統を心身の内側から体感できる。
               
               
みたからを日ごとひらくようになってから、

私の感覚は根幹から大きく変化した。

以前にはなかった直観的な感覚と共に、

いつも喜ばしい方へ向かっていく生命のダイナミズムを、

生命全体の大きな流れを、

個々の生命のプロセスを、

知識としてではなく、

いきいきと、しみじみと、

実感できるようになってきた。
              
                
科学的には説明しきれない生命の流れは、

東洋医学で「気」と呼ばれている。

「気」は生命活動の根源的エネルギーと説明される。
               
               
医療の専門家たちと共に、

みたからをひらきながら研究会を続け、

臨床経験を重ねることで、

私はこれまでとはずいぶん異なる生命観を抱くようになった。

症状や治療の見方が、大きく変わってきた。

生命のダイナミズム、

いわゆる「心地よい気の流れ」という視点か

ら、症状をみるようになってきた。
               

人に与えられた症状。

これは闘ってやっつけねばならないようなものではない。

要らないから消してしまえというようなものではない。

症状は私たちの生命のチカラの現われだ!

症状は生命からの贈り物だ!

これまで自分は何からよそ見して、

何を抑えて生きてきたのか?

自分が心底したかったことは何なのか?

まさに今これから自分は何をしたらいいのか?

症状は心底こうしたことに気づかせてくれる。

生命からのギフトなんだ、症状は!
               

私の感覚や見方がこのように劇的に変化したのは、

基本的には、日ごとに、ただ心地よく、

みたからをひらいてきた結果である。

知識として頭でわかったつもりになっていた東洋の智慧が、

感覚的に、体感的に、実感できるようになってからである。
               
                
私が感覚をひらかれ、

新たに色んなことに気づくことが出来たのは、

伝承者・飯田茂実氏からのサポートも大きかったと感じている。

みたからは、生活習慣として、

祖父母から孫へ、直に伝承されてきた。

日ごとの暮らしを共にし、

共に祭りを支度し、

喜怒哀楽を共にする中で、

教えるというよりも、

態度で示し、ほのめかし、

共に暮らしを楽しみながら継承されてきた。

そうした日常生活に息づく伝承の智慧が、

飯田氏のサポートにも表れている。
               

生命の根源的なエネルギーの流れを実感し、

その心地よい流れを味わいながら、

生命について日ごと新たに気づき続けて、

これまでより、

もっと心地よい暮らし方へと少しずつシフトしていく。

こうしたことは人ならば誰にでもたやすく出来ることで、

専門家にしかできない特別なことではない。

みたからを日ごとにひらく。

先人の想いを確かめながら共にひらく。

お互いにひらきあう。

このシンプルな日ごとの心地よい体験の積み重ねが、

それぞれの生命にとっていま必要なことを知らせてくれる。

喜怒哀楽や、炎症・排泄といった、

生命にとって必要なプロセスを自然に呼び起こす。
               
               
みたからをひらく?

「ひらく」ってどういうこと?

みたからを「する」とか「実践する」ではないの?

ひらくっていうのはどういうことか、

この違いは実際に、

ひらいてみたら実感できますよ。
               
               
健やかに生きていく基本の術として、

私はみたからを日ごとの習慣にした。

同じようにみたからを習慣にしてきた世界各地の人たちと出会い、

語り合う度に、つくづく感じることがある。

「みたからは、あらゆる人の生活に必須の健康法である。

そして、最良の潜在能力開発法である」

……このように断言しても、

決して過言ではないと思う。
               
               
みたからをひらくようになった人たちはみんな、

それぞれに世界の見え方がひろがって、

動作や表情が豊かになる。

より楽しく、より落ち着いてきて、

自信にあふれつつ、ワクワクしている。

今まさに余すところなく生きている感覚。

包括的な全体感覚。

お互いに繋がりあって巡りあっている感覚。

大きな気の流れの知覚。

明日を思ってワクワクしながら眠りにつき、

今日を思ってワクワクしながら目覚める感覚。

未来を心地よく想い描ける目的志向。

こうしたことは、

みたからをひらくと、

たやすく心地よく身についてくる。

まさに長年、

こころの底で願ってきた方に向かって、

びっくりするような人生の展開が始まる。
               
               
私もまた、

一人ひとりの来院者さんに対する見方が広が

り、対応の幅が広くなった。

来院者さんに与える安心感も増しているのではないかと思う。

自分にとって社会との関りの中で生きる意味、

家族の中で生きる意味、

そしてこれからの目標もはっきりしてきた。
               
               
この春からは、

みたからを日ごとにひらいてきた医療関係の仲間たち10人ほどと共に、

〈元気レンジャー〉という元気づくりの巡業プ

ロジェクトを開始している。

チーム・リーダーは沖縄の女医さん。

心理士・鍼灸師・整体師・看護師・理学療法士

など色んな専門家からなるメンバーは全員、

バリバリに踊りまくるダンサーでもある。
               
                
日本で代々口承された生活習慣であるみくさのみたから。

まずは、自らひらく。

自らが、面白おかしく、楽しく、

喜ばしく暮らせるようになる。

それから、みたからを、

自分と関わる人たちと共有していく。

そうしたら、世の中に、

子供たちに、孫たちに、

すばらしい宝を、最良の健康法を残すことになる。
              
               
私は医療者として、

この先みたからをどんどん周囲の人たちと共有

していこうと思っている。

これまで私は、

来院者の気づきを促すことなく、

せっかくの症状をただ抑えつけて消そうとしてきた。

大切な変化の機会を奪ってきたようなものだった。

そして多くの実体験を踏まえた今、

みたからを世のなかで広くわかちあっていくことが、

私の使命だと感じ始めている。
               
               
私はまた今後、

みたからをひらいて起こった、

病気・症状の快癒例を集めていこうと思っている。

がん、アトピー、うつ病、自閉症、糖尿病、高

血圧、頭痛、肩こり、腰痛、冷え性などよくある疾患をはじめ、

循環器・呼吸器・消化器・泌尿生殖器・免疫

系・神経系などのあらゆる疾患。

これまで病気・症状といわれたものが、

生命からのギフト・メッセージとして、

どのように解放されていったのか、

そして、その人の人生をどう豊かに、

心地よい方向に変えていったのか。

加えて、みたからをひらいて妊婦さんたちがど

れだけすっきり安産できたのか。

親がみたからをひらいている子たちの発育過程は、

どのように健やかだったのか。

日本中・世界中から多数の(一見すると奇跡的な)事例を集めて、

生命のプロセスの観点から医学的な解説を加え

ていこうと思っている。
               
               
みたからをひらくと自然治癒力が高まる。

生命の総合力が高まる。

以前にも増して元気が出る。

治療としても、

治癒以上の成果が期待できる。

症状を生み出すまでもなく、

未病のままで、全力を尽くして生きられる。
               
               
薬を処方して病気を治療するなんてことよりもまず、

医師として出来うる最上の仕事は、

何よりも病気にならないで済むよう、

また症状がでたら速やかに経過できるよう、

みたからを世のなかに広め伝えることなのではないか?
               
               
そうしたら後は、

医師の基本的な仕事は、

相手の生命は何を求め望んでいるのか、

相手はどんな夢を叶えたがってきたのか、

素直な本音を確かめるくらいだろう。

そして、せっかくの症状はいったい何をもたらし、

何を教えてくれようとしているのか、

お互いの気づきを促すことくらいだろう。
               
               
人類に残された至宝、

みくさのみたから。

よろしければ、

この奇跡の生活習慣を身につけて、

 

日ごとひらいてみませんか?